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お米がたべられなくなる?

地球温暖化による気候変動により、食料を安定的に生産し供給するという食糧安全保障を意味するフードセキュリティは大きな影響をうけています

21世紀末には地球の平均気温が0.3~4.8℃上昇するともいわれています

コメの収穫量は、気温が現在よりも3℃高くなると北海道や東北以外では減少し、品質も大きく低下すると予測されます

そこで今回は、子どもや孫の世代の食糧生産で非常に重要となる技術であるゲノム編集について「ゲノム編集食品が変える食の未来」から学びたいと思います

食品分野における遺伝子技術を巡る最新動向を解説するともに 消費者が誤解・忌避する心理等も浮き彫りにしながら、 未来の食の行方、日本が果たすべき役割を考える。
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子どもや孫世代の食糧生産が不安な人

ゲノム編集食品ってなに?

※以下の内容に関しては本の文章を若干アレンジしていますので気になる方は原文を参照してください

ゲノム編集の技術が2020年にノーベル化学賞を受賞

日本のお米は収穫しやすい

従来なら100年かけて作った品種を1年半で作る。最終的にできる食品は従来と同じ

GABAを多く含むトマトなど様々な商品が開発中

国内の食料自給率は38%

ゲノム編集の技術が2020年にノーベル化学賞を受賞

DNAは数億~数十億の塩基配列がつながって作られていて、紫外線や細胞が増殖する際に損傷を毎日受けています

そのたびに自己修復を行いますがたまに変異してもとと違う塩基配列になることがあります

特定の部分が違う塩基配列になるまで損傷を継続し続けるゲノム編集技術が2020年にノーベル化学賞を受賞しました

日本で栽培されている米は収穫しやいのに対して、アジアでよく食べられているインディカ種は収穫前に穂が落ちてしまうため収穫するのが大変

この違いはある遺伝子の塩基配列のたったひとつの違いにより生じているとのこと

従来の品種改良では変異する遺伝子を選ぶことはできないため、多数の遺伝子に変異をおこさせ、目的の遺伝子が変異しているものを選ぶ

こうして選べれた品種を用いて、目的とした遺伝子は変異していて、残りはもとのものと同じ遺伝子に戻す作業が必要となるが、その作業には品種によっては数十年もかかる

それに対してゲノム編集では目的のたった一つの遺伝子のみを変異することができるため、開発コストを大幅に削減して新品種を生み出すことができる

従来なら100年かけて作った品種を1年半で作って最終的にできる食品は従来と同じ

GABAを多く含むトマト

GABAとはγ-アミノ酪酸の略語で一定量をとるとリラックスや血圧上昇抑制作用があるとされており、コンビニなどでGABA含有のチョコレートのお菓子が売られています

もともとトマトはGABAやビタミン類、ミネラル類も含まれるため毎日とりたい野菜でもあります

そこでゲノム編集により、もともとトマトがもっているGABAをつくる酵素の働きを良くすることで、普通のトマトの4~5倍のGABAを含むトマトの品種が誕生しました

他にも以下のような様々な品種が開発研究がされています

  • 肉厚マダイ
  • ソラニンやチャコニンなどの毒のないジャガイモ
  • 体に良いとされる高オレイン酸大豆
  • 茶色になりにくいレタス
  • アレルギー症状を引き起こすアレルゲンを含まない食品の開発として
    グルテンフリーの小麦、ナッツアレルギーでも大丈夫なナッツ

国内の食料自給率は38%という数字が農林水産省のHPに記載されています

しかし、現在農業で使用される肥料や、トラクター等の燃料も海外産であり、これらについては自給率の計算には組み込まれてはいません

そのため国内のみで食料を賄おうとした際には、より低い数字になることが予想されます

そこでゲノム編集を用いることで収穫量が期待できる品種を増やすことができれば、この狭い日本での農業はより効率化できるのではないかと思われます

その結果子どもや孫の世代、現在飢餓で苦しんでいる人々が助けられるゲノム編集食品の一日も早い開発と普及が望まれます

さんぽえ

「ゲノム編集食品」と「遺伝子組み換え食品」と混同しないよう注意が必要です

今回紹介したゲノム編集された作物は最終的にできる食品は従来の品種改良でできたものと同じです

むしろ、現在品種改良で行われている紫外線照射や化学物質を用いて遺伝子を変異させる方法の方が、どこが変異するかわからない分リスクがあるのではないかと思われます

早くスーパーなどで気軽にゲノム編集食品が買える時代が来てほしいと思います

食品分野における遺伝子技術を巡る最新動向を解説するともに 消費者が誤解・忌避する心理等も浮き彫りにしながら、 未来の食の行方、日本が果たすべき役割を考える。
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