異常気象や地震、新型コロナウイルスのパンデミックなど、予測不能なことが次々と起きています
そのような予測不能な世界を生きていくために、子どもたちに必要な力について、今回は「子どもが「学びたくなる」育て方 「話す・探す・やってみる」で生きる力を伸ばす」から学びたいと思います
子どもの未来が心配
探求型学習について知りたい
新タイプの入試問題
キー・コンピテンシーという指標
2022年から高校で探求的な学びの時間が必修化された
やらされている受験勉強がもたらすマイナスの影響
探求心を育むための最も重要なものは親との対話
模範解答がない新タイプの入試問題が増えてきています
よりよい社会のために、これから新しい自動販売機をつくるならどの様な自動販売機をつくりますか?
これは中学校の入試問題ですが、上記のような問題は従来型の知識を詰め込むだけでは問題は解けません
キー・コンピテンシーという指標があります
これは、ある状況の中で心理的、社会的な資源を引き出して上手に使い、複雑な問題に対応するための能力とされます
つまり、知識や学力だけを学ぶのではなく
学ぼうとする気持ちや動機、主体性、積極性
学習で身に着けたものを行動や成果に活用する前提やプロセス、結果
これらを上手に活用することで、今後の予測不能な事態に対応できる力が、子どもたちに身につくと考えられます
2022年から高校で探求的な学びの時間が必修化された
探求型学習のゴールは自己決定力
認知 よく見て情報を整理・分析
想像 仕組みや未来、人の気持ちなどわからないことを考える
経験 今までの活動を見直して次の探求への糧にする
共有 自分の考えをわかりやすく伝わるよう表現・発表
子ども自身が好奇心を持ってもっと知りたい、もっと掘り下げたいと思うことを学ぶ
それによって、4つの力を段階的に伸ばすことで自ら判断し、選択し、決定する力で自由で豊かに生きていく ことが可能となります
やらされている受験勉強がもたらすマイナスの影響
多くの子どもにとってリアリティをもって想像できるのは2か月ぐらい先までがやっと
つまり、小学生の子どもが受験を意識して緊張感を持ち始めるのは6年生の12月ぐらいです
しかし、子どもたちが小学校低学年から受験勉強に向かうのは、リアリティがないのに親の力で頑張らせることができてしまうためであり、主体的ではありません
主体的になれなければ心身は疲弊してしまい、人格形成にマイナス影響も与える可能性があります
探求心を育むための最も重要なものは親との対話
子どもと対話する際の3つのポイント
否定しない:子どもが興味を持っていることに親自身も興味を持つ姿勢が大事
合理化しない:あれもしたいしこれもしたい 子どもの不合理さを大人の視点で判 断しないで、優劣をつけずにできる限りの選択肢を書き出してみる
応答する:求めているのは回答ではなく応答、応答とは感想を伝え合うこと。今思っていることを伝えることで十分
時間の長さや内容が重要なのではなく、親が自分に関心も持って話しかけてくれる事実そのものが大切です
本書の中に、「子どもは矛盾を抱えた存在であり、矛盾は可能性。矛盾に気づくことは探求の種であり。成長そのもの」と書かれています
日々の子育ての中で子どもの矛盾した行動に対してイライラすることが多々ありますが、本書を読んでなるほどと思いました
子どもが見ている世界は親が思っている以上に筋の通った、合理的なせかいではない
このことを念頭に置いて、今後も子どもたちと一緒に成長していこうと思える良書でした
また、本書の半分程度は中学受験について書かれているため、子どもが中学受験を考えているなら読んでみるのもよいと思われます